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首の疾患について

頸椎と呼ばれる首の背骨は、7つの骨からなります。腰は5つでしたね。腰にヘルニアや狭窄症、椎間関節痛があるのと同じで、首にも、ヘルニアや狭窄症、椎間関節痛なるものがあります。

その他、これも腰と似ていますが、脊髄から出てくる神経の出口が変形で狭くなって、そこで神経が傷つくことによる肩や上肢の痛みもあります。変形性頚椎症という病名が付きます。変形性腰椎症も存在しますが、あまりそういった名称は使いませんね。しかし、首の場合はよく使われます。ヘルニアや狭窄症による痛みと変形性頚椎症による痛みとは、区別がつきにくいです。どちらも神経の支配領域にしびれや痛みを生じます。どちらも存在することもあり、痛みの原因が、どちらがメインがわからないこともあります。

ペインクリニックでの治療法はほぼ一緒です。血流をよくするブロック注射や神経そのものに薬を打つ神経根ブロックなどがあります。

首は常に細い首が重たい頭を支えているせいか、安静が保ちにくく、いったん神経に炎症が起きると、なかなか痛みが取れません。夜も眠れない痛みが続くことも多々あります。ブロック治療をしても十分痛みが取れず、市民病院の整形外科に手術を依頼したこともありますが、まったく相手にされませんでした。

首はとても重要な場所で、足にいく神経もすべてここを通っていきますから、万一、副作用、合併症などが生じた場合、被害が大きくなる可能性があります。例えば、歩けなくなるとか。なので、整形外科医もよっぽどではないと重い腰をあげません。痛くて眠れないくらいでメスを入れる先生は稀です。麻痺と言われるものが起こらない限りは、ほとんど手術はしません。

しかし、安心してください。神経ブロック治療を何度も継続しているうちに、ほとんどの痛みはかなり軽減し注射しなくてもよくなります。

院長 松永 美佳子

休診のお知らせ

以下の日を休診とさせて頂きます。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。

富野 敦稔 医師

8月8日(月)
9月22日(木)

池永 十健 医師

8月13日(土)

 

嬉しい差し入れ 第2弾♪

暑い毎日ですね。皆さま、いかがお過ごしですか?
ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は事務スタッフから発信させて頂きます♪

先月のアップルパイに続き、院長から今回はチーズケーキの差し入れがありました\(^o^)/

表面にこんがりと焼き色が付いた院長手作りのチーズケーキ。とても香ばしく、しっとりと濃厚なお味です。スタッフでペロリと美味しく頂きました(^.^)

院長先生、ごちそうさまでした~!
そして・・・また次も楽しみにしています♪(*ᴗˬᴗ)

千里ペインクリニック新聞 第2号 発行のお知らせ

「千里ペインクリニック新聞  第2号」を発行しましたのでお知らせします。
ぜひお読み頂きますようお願い申し上げます。

PDFが開きます

千里ペインクリニック新聞 第2号

仙腸関節痛について

3回ほど腰痛の主な原因について述べましたが、もう一つ、ぎっくり腰の原因になる疾患について述べるのを忘れていました。仙腸関節痛です。

人間には、骨盤という骨がありますが、仙骨と腸骨、恥骨から成り立ちます。そのうち、腸骨と仙骨が重なり合っているところが、仙腸関節です。左右に一つずつあります。手のひら大の大きな関節です。周囲の靭帯により強固に連結されています。年を取るにつれ、身体が硬くなり、身体の椎間関節や仙腸関節がさびるような状態になると、慢性の腰痛に発展したり、急性腰痛の原因となります。いわゆるぎっくり腰です。特徴は、腰の下のほうが痛みます。臀部に近いため、坐骨神経痛と間違われることもあります。

急性の仙腸関節炎を起こすと、ちょっと動いても痛くて動けない状態になります。ところが、仙腸関節炎は、レントゲンを撮ってもはっきりわかりません。腰椎MRIを撮ってもわかりません。どうやって診断するかと言うと、患者様の症状と仙腸関節部の圧痛により仙腸関節炎の疑いが生じると、仙腸関節ブロックを行います。レントゲン透視下で、仙腸関節を映し出し、正確に関節内に薬を注入するのです。造影剤を使用して、正しく針が入っているかどうかを確認します。ブロック後に痛みが消失すれば、仙腸関節炎で正解となり、まったく効果がないようなら診断が間違っていたということになります。

仙腸関節ブロックは、結構難しいブロックです。高性能レントゲン装置やエコーで行っていますが、レントゲンの透視下で行うほうが造影剤によって確認ができるため、エコーより正確だと思われます。関節が大きいため、十分薬液が広がらないことも多く、変形が強い関節には薬液が入りにくいです。慢性的に傷んでいると、ブロック後一時的に効果があっても、また再発しやすいです。機械で言うと、よく動かす場所が錆びて変形してしまったときは、部品交換をすれば、またうまく動きますが、人間の身体は部品交換ができないので、傷み方がひどければひどいほど、ブロックの効果も長続きしません。しかし、何回か繰り返しているうちに、だんだん良くなってくることが多いです。

関節が錆びないためには、ストレッチが大切です。日頃からよくストレッチをして、身体を柔らかくしておくと、関節も滑らかで、炎症も起こしにくいです。

腰の下のほうに痛みがあるときは、ぜひご相談ください。

院長 松永 美佳子

千里ペインクリニック新聞 第1号 発行のお知らせ

この度「千里ペインクリニック新聞」を発行しましたのでお知らせします。
当院からのメッセージをお届けしますので、ぜひお読み頂きますようお願い申し上げます。

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千里ペインクリニック新聞 第1号

嬉しい差し入れ♪

ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は事務スタッフから発信させて頂きます(^.^)

先日の午後、院長からスタッフへアップルパイの差し入れがありました!
訪問診療の後、院長が手作りされたアップルパイです。

早速、事務スタッフ、看護師さん、ヘルパーさん達と休憩室で頂きました。焼きたてのアップルパイはとても美味しくて、一日の疲れが癒されました(´∀`)

院長先生、ごちそうさまでした~!
そして・・・またお願いします(・ω<)♪

休診のお知らせ

学会出席のため、以下の日を休診とさせて頂きます。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。

松永 美佳子 院長

6月17日(金)

池永 十健 医師

6月18日(土)午後
6月25日(土)14:30~

 

 

腰椎椎間関節痛の治療について

みなさんはぎっくり腰とよく言われますが、それは病名ではありません。症状を表す言葉ですね。ぎっくり腰の原因はいろいろありますが、多くはヘルニアや狭窄症による脊髄の急性炎症か、椎間関節の急性炎症です。今日は、椎間関節痛についてご説明します。

腰は5つの丸い骨が縦に並んでいますが、一つ一つの骨は、椎間関節というところで結合しています。左右一つずつあります。よって合計10個の関節があるわけです。

関節とは、肘、手首、膝、足首など、曲がるところを関節といいます。腰は、椎間関節が自由に動くために、複雑な動きができるのです。小さな関節がたくさんあって、前、後ろ、左右などに自由に動いているのです。その小さな関節の中には、髪の毛のような神経が入り込んでいて、その神経が炎症を起こすと、ぎっくり腰になるわけです。機械を長年使っていると、よく動くところは変形したり錆びたりしますよね。それと同じで、人間も長年腰を使っていると、関節に変形が生じて、すべりが悪くなります。若いときは、身体も柔らかく、自由に動きますが、年を取ると、身体は硬くなり、関節はぎしぎしした動きになりがちです。摩擦が大きくなって、関節の中の神経が傷むのもわかりますね。親指の腹くらいの大きさですが、1か所炎症が起こるだけで、痛くて身動きできなくなります。顔も洗えず、トイレに入っても、おしりも拭けない状態になります。

しかし、病院を受診しても、レントゲンを見た先生方は、異常がないと言われます。MRIを撮っても異常がないと言われます。これは、レントゲンやMRIに椎間関節の異常は映らないからです。炎症が起こっていても、神経が傷ついていても、画像では異常に映りません。整形外科では、あまり椎間関節炎という概念がなく、原因がはっきり告げられないまま、鎮痛薬を処方されます。

ペインクリニックでは、痛みの経過や症状、身体所見などから、椎間関節の炎症を疑うと、レントゲン装置を見ながら、正確に、この小さな関節の中に、局所麻酔薬と炎症止めのステロイドを注射します。もし、ここが痛みの原因であれば、かなり痛みが軽減されます。

若い人であれば、それほど関節の変形も強くないため、1回ですっかり治ることもあります。しかし、高齢になると、すでに関節は「錆びている」状態なので、1回の注射ですぐ治るということもありませんが、短くても数日はずいぶん楽だったと言われる結果が得られます。もし、ここが原因ではなかったら、まったく効果がなかったという返事が帰ってきます。つまり、ブロック注射をした結果を聞いて、診断をつけていくのです。診断と治療が一緒になっています。

ご高齢者では、すぐに治ることは難しいですが、何度も治療を続けることで、やはり痛みは軽減し生活しやすくなります。

もし、ぎっくり腰になったら、ぜひ当院を受診してください。腰の痛みはとてもつらいものです。体力も消耗します。ご高齢者では、やる気もなくなり、寝たきりになってしまいます。一日も早く痛みを軽減して、元気な生活を取り戻しましょう!

院長 松永 美佳子

腰部脊柱管狭窄症のペインクリニックでの治療法について

前回は、腰椎椎間板ヘルニアについて、ペインクリニックで行っている治療法について、整形外科との違いなど説明させていただきました。腰部脊柱管狭窄症は、ヘルニアより多い疾患です。高齢になるにつれ、脊髄という一番大事な神経の周りの組織が変形をした結果、脊髄を圧迫するようになります。脊髄の周囲の血管も圧迫され、血流不足になります。脊髄から下肢に伸びていく神経も傷がつき、坐骨神経痛が起きるようになります。少し歩くと、脊髄への血流不足から、腰や下肢に痛みやしびれが起き、血流が回復するために、いったん休憩を余儀なくされます。尺取り虫のように、歩いては止まり、歩いては止まりを繰り返すようになります。

こんな時、ペインクリニックでは、神経ブロック注射を行います。
最も得意とする分野です。ペインクリニックで行う注射は、基本的に血流をよくする注射が多いです。脊髄を包んでいる硬膜外というスペースに局所麻酔薬を注入すると交感神経ブロックが起こり、腰や下肢の血流がよくなります。血流がよくなると、神経の炎症や傷が治りやすくなります。その結果、痛みが改善するのです。

薬でも、炎症を抑えたり、痛みを感じにくくする薬がありますが、様々な副作用もあり、長期的に服用するのはお勧めではありません。
ブロック治療は何度繰り返しても安全です。肝臓や腎臓、胃腸を悪くする心配はありません。脊髄の周りの変形した組織が、元に戻ることはありません。なぜなら、人間は若返ることはできないからです。
年々古くなることはあっても、勝手に若返ることはないのです。ですが、ブロック治療によって、傷めつけられている神経を修復し、少しでもいい状態で維持することはできます。古くなった機械が故障なく長持ちするように、人間の身体も、痛みがなく長持ちすることが可能となります。

医療が発達し、高齢化社会となった日本ですが、長生きしても、腰も足も痛くて、寝たきりになっているようでは、長生きしている意味がありません。いくつになっても、自分らしく生きていくために、
早くからメンテナンスを心掛け、足腰を大切にしていきたいものです。

院長 松永 美佳子