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帯状疱疹の痛み

帯状疱疹はヘルペスというウイルスが神経に感染して起こる病気です。身体の表面に水疱が帯状に現れることから帯状疱疹と呼ばれます。小さいころに発症した水疱瘡のウイルスが身体の奥に潜んでいて、免疫力が低下したときに発症すると言われています。

水疱が現れる前に痛みが起こることが多いです。激しい痛みが急に起きるため、病院で検査することがありますが、そのうちに水疱が出てきて帯状疱疹と診断されます。中には、痛みがないまま水疱が現れる方や、水疱が現れないまま痛みだけが続く方もいます。

皮膚科で処方される抗ウィルス薬を服用すると、ウイルスがそれ以上増殖することはなくなります。皮膚の水疱も1か月も経つと、きれいに治ってきます。しかし、痛みが続くことが多いです。痛みもそのうち、治まるだろうと思って我慢している方が多いですが、自然には治らない痛みも多く、時間が経てば経つほど治りにくくなります。

当院のようなペインクリニックには、痛みが後遺症として残った方が多く来院されますが、とてもつらそうです。当院の経験からは、およそ2か月半経過すると、それから神経ブロック治療をしても治りにくいようです。大切なのは、できるだけ早くブロック治療を受けることです。

皮膚科に行くと同時に、ペインクリニックを受診しましょう。皮膚の治療と早期のブロック治療が完治するコツです。

院長 松永 美佳子

 

ペインクリニック

ペインクリニックは聞きなれない単語なので、知らない方もいるかもしれません。痛みの診療科と言えばいいでしょうか。様々な診療科の壁をなくして、共通する「痛み」を診断し、主に、神経ブロック治療という方法で痛みを治す診療科です。

一番多い疾患は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症と言われる疾患です。日本人の2人に1人は腰痛持ちと言われるように、年を取ると、脊椎の変形も強くなり、腰や足が痛くなります。

整形外科では、薬や温熱療法が中心ですが、薬では治まらない痛みも多く、たくさんの薬を長期間服用するのは身体にも悪いです。

そこで、有効なのが神経ブロック治療です。注射の中身は、局所麻酔薬のみ。身体への蓄積もなく、胃腸障害や腎機能、肝機能障害を引き起こすこともありません。注射をすることで、血流がよくなり、自分で神経の炎症を治す力が強くなります。ヘルニアや狭窄症があっても、神経の傷が治れば痛みは軽減します。機械で言うなら、古くなって傷んでいるところに油を刺すようなものですね。新品にはならないし、機械のように部品交換はできませんが、修理しながら上手に使っていかないと、長い人生の最後まで持ちません。長生きしても寝たきりになったら決して幸せとは言えませんよね。

この頃、40代の若い方も腰椎や頸椎の痛みで来院される方が多いです。ストレス社会ですから、身体のあちらこちらに負担がかかっているのでしょうね。

痛みがあるあなた、ぜひ一度相談に来てください。

院長 松永美佳子